医療でのVR活用<下>医療の向上に貢献 会議や解剖の授業にも

公開日: 更新日:

 VRアプリを使った基礎解剖の授業では、VR化した人体データを音声解説とともにスマートフォンで閲覧できる。従来の2次元の紙の教科書と違って3次元すべての方向から閲覧でき、また自身の体を移動させながら解剖データを閲覧することで、位置関係を立体的に捉えられ、得られる情報量が格段に増加する。3次元モデルを自由自在に移動、スライス、拡大・縮小、臓器の中に入り込むこともできる。

「特に看護学生などは解剖実習に参加する機会が少なく、解剖が苦手な学生もいます。それに解剖実習には献体や動物の使用など倫理的な問題とコストがかかります。VRアプリなら自分の理解度に合わせて何度も閲覧でき、見たい位置や場所にすぐに移動できます。学生からは『紙の教科書より断然理解しやすい』と好評です」

 あらかじめ用意された教材だけでなく、学校のカリキュラム、研修医・若手医師へのトレーニングに使用するオリジナルVR教材コンテンツの制作も可能。講師の専門分野に合わせて「臨床解剖」「人体の機能」「発生学」など、学校ごとに独自のVR教材を作ることができるという。教育から臨床まで、医療の向上にVRが活躍しつつある。

【連載】コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ