著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

野菜を多く食べることで新型コロナの重症化リスクが4割減

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症は、糖尿病肥満の方で重症化しやすいことが知られています。一方で糖尿病や肥満の原因は生活習慣によるところが大きく、とりわけ食事の影響は軽視できません。そんな中、英国消化器病学会誌の2021年11月号に、食事の質と新型コロナウイルス感染症の関連性を検討した論文が掲載されました。

 この研究では、新型コロナウイルスの感染状況や症状について、スマートフォンでデータを収集した59万2571人が対象となっています。食事の質は食材ごとの摂取頻度によって点数化し、果物や野菜などの植物性食品を多く摂取した場合に高得点となる手法で評価されました。参加者は食事の質が低い(植物性食品の摂取が少ない)集団、中等度の集団、高い(植物性食品の摂取が多い)集団に分類され、新型コロナウイルス感染症の発症や重症化との関連性が比較されています。なお、研究結果に影響し得る年齢、性別、喫煙状況、運動習慣などの因子で統計的に補正を行い解析されました。

 その結果、新型コロナウイルスの感染リスクは食事の質が低い集団と比較して、高い集団で9%低下しました。重症化のリスクについても同様に、食事の質が低い集団と比較して、高い集団で41%低下しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」