片頭痛ですぐ痛み止め…はもっと厄介な頭痛を招く恐れがある
30代からは月に多くて5日ほど頭痛があり、発作は月経1~2日前から月経中によく起こった。市販薬を早めに飲めば良くなるものの、ひどくなってからは効果がないため、頭痛の予兆を感じるとすぐに鎮痛薬を飲んでいた。
徐々に頭痛日数が増加し、1年ほど前から1カ月に半分以上は頭痛。最近は毎朝目が覚めると頭痛があり、市販薬が全然効かなくなった。
「私の患者さんの例ですが、こういった片頭痛から薬物乱用頭痛に至るケースは珍しくありません。薬物乱用頭痛がひどくなると治療が困難。一般的な頭痛であれば多くはコントロールでき、片頭痛は新しい治療も登場しています。『とりあえず薬を飲んでやり過ごそう』と思わず、頭痛専門医を受診すべきです」
「いつもの頭痛」であっても、「1週間に2日以上鎮痛薬を飲んでいる」「鎮痛薬が効かなくなった」「頭痛が長引く」「頭痛で困っている」の1つでも該当するなら、受診のタイミングだ。日本頭痛学会ホームページで頭痛専門医を探せる。なお片頭痛の診察の際は、「いつから」「頻度」「どこがどう痛むか」「痛みの時間」「頭痛以外の症状」「頭痛を軽くするもの、悪くするもの」をメモしていくと、診察がスムーズにいきやすい。
■片頭痛とは
病気の一症状では「ない」慢性的な頭痛。ずきんずきんと脈打つ痛み、動くと痛みが増す、光や音が気になる、吐き気を伴うことがある、などの特徴がある。