「老化」は「病気」で治せるものなの? オートファジーが鍵

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 そんなことができるのかと思う人もいるでしょうが、実は老化がない動物は存在します。ネズミの一種のハダカデバネズミは健康のまま生きてパタッと死んでしまうといわれています。見た目が変わらないまま死ぬカメも報告されています。アホウドリもそうだといわれているそうです。

 では、人間を不老不死にするカギとなるものは何か? いま、注目を集めているのが人間の最小単位である細胞を「いつも同じ状態」にしてくれる「オートファジー」と呼ばれる機能です。

 これを簡単に言うと「細胞内のものを回収、分解してリサイクルしてくれる現象」のことです。

 オートファジーという現象により、ヒトは飢餓状態になっても細胞が壊れることなく生きることができます。また、細胞が新陳代謝を行い、細胞内の有害物質を排出することができるのです。

 つまり、このオートファジーと呼ばれる現象が故障することなく、続けられる限りは「老化を抑え」「寿命を長くする」ことが可能になるのではないか、というわけです。

 それによって人類が健康長寿を手にして、「死なない」動物に進化したからといって幸福になるかは別の問題です。

 しかし、医学はいま現在その方向に向かって突き進んでいるのです。

(弘邦医院・林雅之院長)

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