東洋医学における季節に応じた養生とは? 2000年前から説かれている
今から2000年前に成立した東洋医学の古典「黄帝内経」では、春夏秋冬にかなった生活スタイルで過ごすことで、自然の働きをより享受でき、心身がよい状態になり、生命力を養うことができると説かれています。
この書物の中では、四季を、春は「生」、夏は「長」、秋は「収」、冬は「蔵」という言葉で表しています。
春は、自然も人も動き出す誕生・再生・始まりの季節。髪や衣類をゆったりとさせ、心も体も伸びやかに生き生きと一年を始める。たとえば、朝起きたときなどはゆっくりと庭や近所を歩き、人に対してむやみに感情をあらわに叱ったり罰したりなどせず、むしろ褒めて活気を援助するとよいとしています。
夏は成長・活動の季節として、心は開放的に外に向かって開き、積極的に活動することを奨励しています。ですが、いくら心を開放的・活動的にするとはいえ、人に対して怒りやすくなったりしないように注意が必要とも書かれています。