コロナ、インフル、RSウイルスの「トリプルデミック」でニューヨークはマスク復活
ニューヨークから姿を消していたマスクが復活しつつあります。コロナ、インフル、RSウイルスが同時に大流行しているからです。
ニューヨークのホークル州知事は12月はじめに会見を行い、3つの感染症が同時に流行する「トリプルデミック」の兆しがあると注意喚起しました。
特にインフルエンザ感染は10月半ばに比べ2倍と記録的な増え方で、入院者の数は既にコロナ患者を超えています。筆者の友人が働く病院でも3つの感染症の患者が急増、特に救急治療室は大混雑という話を聞きました。
また、あまり聞きなれないRSウイルスに関しては「それって一体何?」という疑問の声が上がっています。普通の風邪に似たウイルスで特に気管支や肺など呼吸器系に感染。ほとんどの人はこれまでに知らずに何度か感染していて、ある程度の免疫があるとされています。しかし乳幼児や高齢者は、重症化して思い肺疾患を引き起こす可能性もあると、注意が呼びかけられています。
筆者の周りでもコロナ患者と、コロナは陰性でもひどい咳の症状の人が出始めて、流行の兆しを実感しています。オミクロンが猛威をふるった1年前に比べ、行動制限が一切ない初めての冬。もうパンデミックは終わったと考える人も多く、オミクロン対応のブースター接種を受けた人も13%と、低い水準に止まっています。そして手洗いやマスク着用をやめてしまった人が多いのも、さまざまな感染症が増える原因になっているようです。
地下鉄などでも、一時はマスクしている人をほとんど見なかったのが、今は2割程度にまで増えています。