著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

心不全の80代父親を看る娘「缶ビールやハイボール1缶なら飲んでもいい?」

公開日: 更新日:

 在宅医療を開始する患者さんの大半は、主にがん患者さんに見られるように、ご家族と相談の上で余命を自宅で過ごそうと決めた方です。

 比較的高齢の患者さんでは、これから先、ADL(日常生活動作)が衰えていくだろうと予想し、そのうち通院もままならなくなるだろうからと早めに在宅医療を開始される方も少なくありません。

 都内で1人暮らしをしている82歳の男性も、まさにそうでした。慢性心不全と慢性心房細動、さらに弁膜症を患っています。

 昨年末あたりまでは心機能を保ち、自立した生活を送っていました。娘さんが近くに住んでいて、時折、様子をうかがいに訪れるということ。昨年の冬にコロナに感染し病状が悪化。それに伴いいったん入院し、一時は利尿剤などの内服で症状が改善し、退院する見込みとなったのですが、今年1月に今度は突然脳梗塞を発症。別の総合病院に再入院となりました。

 カテーテルによる血栓回収療法で脳梗塞による麻痺は辛うじてなくなるも、その後に心不全が再び悪化。元の病院に再入院することになりました。もはや強心薬を使用しないと改善しない状態。そのうえ認知症の症状も進行し、さらなるADLの低下を招いてしまい、私たちの診療所での在宅医療を開始されたという事情でした。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ