著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

1%の従業員の睡眠改善で離職率が0.02%低下…日本企業1784社対象の研究

公開日: 更新日:

 うつ病や不安症など、メンタルヘルスの問題を抱えている人は、全世界で約9億7000万人に上ると推計されています。日本においても、生涯を通じてメンタルヘルスの問題を経験する人は、人口の約2割に上るとの報告もあります。

 メンタルヘルスの問題は、医療費負担や休業に伴う賃金の損失だけでなく、仕事の効率や生活の質を低下させる原因となります。また、労働者のメンタルヘルスが悪化することは、離職率の上昇と関連することが知られており、企業における従業員の健康管理は重要な経営戦略のひとつとして位置付けることができます。そのような中、日本企業における労働者の生活習慣と、メンタルヘルスの問題による欠勤や離職との関連性を検討した研究論文が、公衆衛生学に関する専門誌に、2024年8月2日付で掲載されました。

 この研究では、経済産業省が実施している健康経営度調査のデータから、日本企業1748社に勤務する419万9021人が分析対象となりました。喫煙や飲酒、運動睡眠時間などの生活習慣が調査され、メンタルヘルスの問題と関連した欠勤や離職との関連性が評価されています。なお、解析結果に影響を与え得る業種、勤続年数、生活習慣などの因子について、統計的に補正が行われています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤原竜也「全領域異常解決室」に「SPEC」ファンから“追い風”! 演技派・柿澤勇人の伸びしろにも期待大

  2. 2

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  3. 3

    二宮和也が「ブラックペアン」続編を退所後の初仕事に選んだウラに“子供のお受験”問題

  4. 4

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 5

    米女子ツアー「崖っぷち3人娘」はどうなる? 次戦でシード選手と最終戦出場者が確定

  1. 6

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 7

    竹内涼真「龍が如く」は酷評の嵐…実写化ドラマ“改悪”続出で、いよいよNetflix一強時代へ

  3. 8

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで

  4. 9

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  5. 10

    佐々木朗希の獲得に「第3の球団」急浮上…来春日本開幕でvs大谷ドジャースの可能性