(7)「家に戻りたい」を叶える在宅・在施設看取りがさらに増える
最近は看取りも自宅や施設で、という人が増えてきました。厚生労働省の死亡場所に関する統計によれば、2000年の時点で81%の人が病院など医療機関で亡くなっており、自宅は14%、施設は2%にすぎませんでした(その他が3%)。それが2023年には、医療機関70%、自宅17%、施設12%となっています。2025年には、自宅や施設で亡くなる人の割合が、さらに増えるのは確実です。
ただ自宅や施設で看取ってもらうためには、本人や家族のそれなりの心の準備が必要になってきます。その時が来ても、延命治療はせず静かに逝かせて欲しいということを家族によく伝えておく必要があります。また家族もうろたえたりせず、間違っても救急車を呼んだりしないで、冷静に対応する必要があります。
そろそろ老親が……という人は、いまのうちに本人の意思を確認し、自分たちの考えをまとめておくと、いざというとき慌てないで済むはずです。(つづく)