著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

「緑内障」と「自動車運転」の危険な関係…日本の研究報告

公開日: 更新日:

 眼球の丸い形を維持するためには、内部から圧力をかける必要があり、この圧力を「眼圧」と呼びます。眼球内は液体で満たされており、この液体が一定の圧力を保つことで眼圧が安定します。眼圧が高くなると、目の神経が障害され、やがて視野(見える範囲)が欠けてしまうこともあります。このような視野の障害を「緑内障」と呼びます。

 緑内障は、視力の低下というよりは、視野が欠けていく病気です。早期の緑内障では、自覚症状に乏しく、視野の欠損に気付いていない人も少なくありません。そのため、自分が緑内障だとは知らずに自動車を運転している人も、少なからず存在する可能性があります。むろん、緑内障は交通事故の発生リスクを高める危険因子だと考えられます。

 そのような中、緑内障患者に対して自動車運転中の自覚症状を調査した研究論文が、「サイエンティフィック・リポーツ」誌に2025年1月2日付で掲載されました。この研究では、緑内障を患う日本人227人(平均63.2歳)が対象となりました。

 自動車運転シミュレーターを用いて、運転中における緑内障の自覚症状(運転に対する恐怖感や前方の見えにくさなど)や衝突事故の回数などが調査され、統計的に解析されています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ