創業者は元ロックミュージシャン「バルミューダの扇風機」はいかにして生まれたのか?
次々とヒット家電を生み出すバルミューダ。有名な話だが、創業者の寺尾玄社長は元々プロのロックミュージシャンだった。
「高校を中退後、スペイン・イタリア・モロッコなど地中海沿いを旅していました。その旅で触れたヨーロッパでの経験が後のバルミューダのものづくりにも影響しています」
こう話してくれたのは広報担当の秦泉寺さん。音楽活動とヨーロッパの旅がユニークな家電の原動力となっているようだ。
代表作のザ・グリーンファンは、今では扇風機で当たり前に使われているDCモーターを初めて採用している。あの二重構造の羽根はどのようにして思いついたのか? きっかけは、寺尾社長がテレビで見た30人31脚の子供たちだ。
「一直線でスタートするも、足が結ばれているため足の速い子はいつものように前に進めない。やがて足の遅い子に向かって列が引き込まれ倒れてしまう。この経験から速い風と遅い風を生み出すことで扇風機の風から渦を解消し、自然の風に近い質の風を送り出せるのではないかとひらめいた」(秦泉寺さん)