小林製薬は“サプリ大国”に冷や水浴びせた…日本は「紅茶キノコ」の時代から進歩なし?
テレビや新聞、雑誌には、「ひざ関節の悩みにグルコサミン」「アンチエイジングにコエンザイム」「ダイエットにカプサイシン」とうたうサプリ広告があふれている。
今回、多くの死者まで出した小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」も、キャッチコピーには「悪玉コレステロールを下げる」とあった。
昔、アメリカは“サプリ大国”といわれた。メガマックとコーラをガブ飲みして山ほどサプリを飲む。
私もアメリカに行くと、日本では手に入らないサプリを買い漁り、友人たちに配って喜ばれたものだった。
サプリを日本では「健康食品」と言い換え、アメリカと同じように市場規模を急拡大させてきた。
1970年代には「サルノコシカケ」や「紅茶キノコ」ブームがあったのを覚えているだろうか。がんに対する免疫力を上げる、がんが治るとメディアが取り上げ、何万円という値で取引され投機の対象にもなった。紅茶キノコは国会でも問題になったが、厚生省(当時)の役人が「タダのお酢」だと答弁したことで、いつの間にか消えていった。