家電・生活雑貨が主力のアイリスオーヤマがなぜ精米に手を出したのか?
俳優の吉沢亮が「CMプランナー」要正直に扮して出演するアイリスオーヤマのCM。
同社の低温製法米を食べながら「炊飯器売れなくなっても知りませんよ」と一言。どちらが売りたいのかが気になるが、なぜここまでお米にこだわるのか。
アイリスオーヤマの高岡さんによると、「本社のある東北のおいしいお米を世の中に広めたいという思いから」だという。
「地元の農業生産法人と営農支援から取り組み、精米事業、パックご飯、切り餅、東北のおいしいお米を正しい炊き方でおいしく食べてもらいたいと現在は炊飯器事業まで手掛けています」
要正直が「これは売れますよ」というのもうなずける。そしてアイリスオーヤマといえば、高品質ながら手に取りやすい価格帯の商品がウリだが、その秘訣は?
「弊社は『引き算方式』で商品を開発しています。一般的には商品をつくっていった上で最後に価格を決めますが、アイリスは価格を最初に決め、そこから商品開発に進みます。そのため商品に見合った『安すぎず高すぎない価格』が実現できています。自社で製造する『内製化率』が高いのも特徴です。製品だけではなく部品から製造を手掛けています。例えば、マスクの不織布や家電を作る際のねじなど。部品を内製化することでコストを抑えられています」(高岡さん)