子育て世代は注目! 千葉県成田市は移住・定住者への補助金や教育が充実
人口減少、人手不足を背景に、人材確保のため、全国の自治体で移住促進を巡る競争が激しくなっている。千葉県成田市と成田国際空港株式会社は、協力して若者や子育て世代に対し、市内への移住を積極的にアピールしている。
成田空港の昨年の航空旅客者数は国際線・国内線合わせて3270万人と前年比112%増。国際線は前年比177%増の2504万人と急増し、人手不足はすでに深刻な課題になっている。航空機の離着陸を支援する「グランドハンドリング」会社が現在の10社では足りず、新たに3月15日から新会社を誘致したところだ。
成田空港は現在3本目となるC滑走路の準備工事がスタートしている。既存のB滑走路の延伸も準備工事に入り、5年後の2029年の完成時には、現在の年間発着枠30万回から50万回に拡大する。そのため、利用客は2倍に増加するとみられ、5年後には現在空港内で働く従業員4万人から2倍の従業員が必要と試算されているのだ。
■市内人口は増加
一方、成田市は空港への就職者の増加で転入者が転出者を上回り、市内人口は増加している。ところが、空港で働く子育て世代の従業員が出産を契機に転出が増え、将来の少子化が懸念されているのだ。成田市への移住を促進する市企画政策課の関篤志氏がこう話す。