どんどん狂う岸田首相の「裏金処分」幕引きシナリオ…政倫審でのウソ発覚、森元首相「関与」証言も
自民党派閥の裏金事件をめぐり「私が先頭に立って」と、岸田首相(自民党総裁)自ら乗り出した安倍派幹部4人への追加聴取。26日は、安倍会長の下で会長代理を務めた塩谷立氏、下村博文氏の両元文科相、27日は事務総長だった西村康稔前経産相と世耕弘成前参院幹事長への聞き取りが行われた。
この4人だけで聴取は終わらないということなのか、岸田首相は27日の参院予算委員会で、「必要な調査を追加で行うことも考えたい」「来週に向けて続けていくつもり」と答弁した。再聴取は「セレモニー」「パフォーマンス」との批判をかわす目的か。どうも当初からの予定が変わってきた。
岸田首相が描いているのは、来週4月上旬にも処分にケリをつけて、9日からの国賓訪米前に裏金問題を幕引きするシナリオだ。しかし、雲行きは怪しい。
27日は政治倫理審査会での世耕氏のウソが発覚。安倍派の裏金キックバックについては2022年8月の謀議が“焦点”になっているが、新たに安倍元首相が存命中の同年3月にもキックバックの扱いについての協議が行われていたことが分かったのだ。派閥の細田博之前会長、安倍、西村、世耕の4氏が参加していたという。
この3月の協議の存在について、世耕は政倫審で野党議員に質問された際、「スケジュール表にも記憶にも残っていない」と答えていたが、やはりウソだった。
「裏金事件の実態解明には、偽証罪に問われる証人喚問をやらなきゃ意味がないということです」(政治評論家・本澤二郎氏)