米ツアーは懸命に大会開催 日本ゴルフ界は覚悟が足りない
日本ゴルフツアー機構(JGTO)や日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は、選手と競技委員の派遣団体で、ゴルフ大会開催に何の権限も能力もないことが、コロナ禍で露呈されてしまった。
コロナは世界中で蔓延している。だがその中で米PGAツアーや、米女子ツアーは懸命に試合開催を模索し、具体策を実行している。米PGAツアーは日程を大幅に変更し全英オープン(中止)を除く残りの3メジャーを順延で年内に開催することを発表している。
今月行われた全米プロ選手権では大混戦の中、新鋭のC・モリカワ(米国)が素晴らしいプレーを見せてメジャー初優勝。テレビを通じて全世界のゴルフファンを堪能させた。一方の米女子ツアーも、中止はあるもののできるだけ延期の方向で進めている。スケジュールを変更しながら、メジャー第1戦のAIG全英女子オープン(8月20日開幕・ロイヤルトゥルーンGC)を無事に終了させた。「ゴルフ界とファンのために何としても、ツアーを開催する」という決意が見て取れる。
だが日本のツアーにそうした覚悟は見て取れない。これは組織の在り方にも問題がある。日本の男女ツアーは、スポンサーが主催者で、プロゴルフ団体はあくまで選手の管理が業務。コロナ禍において、開催の権限はすべてスポンサーに委ねられている。だからほとんどの主催者は自社のイメージダウンを恐れて開催に踏み切れない。開催の可否はギリギリまで主催者の判断に任せるしかなく、当然ツアーの計画は立てられない。ファンはヤキモキするばかりだ。