小池都知事が側近と“密議”「東京五輪返上」で頭がいっぱい
小池都知事はいつ「東京五輪返上」をぶち上げるのか――に政界の注目が集まっている。10日の参院予算委員会。立憲民主党の蓮舫議員が「小池知事が突然中止を言い出すことはないですよね」と質問すると、菅首相は「答える立場にない」と苦笑。「官邸も知事の動向を注視している」(官邸事情通)というが、いよいよ“女帝”は「重大決断」に傾きつつあるようだ。
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実は、小池知事はゴールデンウイークの直前、ブレーンや側近都議と五輪開催について“密議”していたという。都政に詳しいジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「小池知事は約2時間にわたって、ブレーンから意見を聞いたそうです。『無観客で開催すべき』との意見が出た一方、『中止を視野に入れるべきでは』という声も上がったといいます。一方の小池知事は、ただ黙って聞いていたとのこと。これは私個人の意見ですが、小池知事は何か大きな決断をする際、黙って一人で考え、スパッと決めることが多い。五輪について何かしら熟慮しているのは間違いないでしょう」
「五輪開催」で腹を固めているなら、わざわざ側近から意見を聞くはずがない。“返上”が頭にあるのは間違いない。
なにしろ、五輪中止を求めるオンライン署名は5日間で30万筆を突破。五輪反対を掲げたツイッターデモも起き、海外メディアからも中止論が続々と湧き上がっている状況だ。機を見るに敏な小池知事が、「中止します」とブチ上げてもおかしくない。
"心ここにあらず”でポカ連発
最近は、“返上”で頭がいっぱいなのか、どこか「上の空」状態で、ポカを連発させているという。
「緊急事態宣言の延長を決定した後、政府は映画館へ出していた“休業要請”を“時短要請”に緩和しましたが、なぜか都は休業要請を継続。その一方、劇場は営業OKとしたままなので、さすがに映画業界関係者からは『あまりに不公平だ』と批判が噴出している。俳優が声を発する演劇がOKで、ただのスクリーンの映画館が営業休止だから、不自然すぎます。どうも都の役人が熟慮せずに政策決定した結果、休業要請対象の線引きが曖昧というか、“逆転”してしまったようです」(都政関係者)
医療従事者を対象としたワクチン接種の予約受け付けでもミソをつけた。
先月26日に都は受け付けを開始したが、予約サイトに不具合が発生。翌日からサイト予約を中止し、電話予約のみに限定した。すると電話が集中し、医療従事者から「全然電話がつながらない」と批判が噴出したのだ。
「11日午前に復旧する見通しですが、医療関係者から『遅すぎる』と不満が上がっている」(前出の都政関係者)という。
「小池知事は“五輪返上”のことばかり考え、『心ここにあらず』状態になっているようです。どうも怪しいのは、小池知事がこの1カ月、ほとんどツイッターで五輪について投稿していないこと。『返上』をブチ上げるタイミングを計っているのでは、とみられています。皆、『知事はいつ決断するのか』とそわそわしています」(都庁関係者)
コロナ対策に集中して欲しいものだ。