著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

中谷将大がソフトBへトレード かつての“新庄2世”には栄転となってほしい

公開日: 更新日:

 しかし、翌18年の中谷は一転して打撃不振に陥り、わずか77試合の出場で5本塁打。その後も伸び悩み、20本塁打の記憶はどんどん遠くなっていった。かつての浜中治や桜井広大ら、阪神で和製大砲候補と期待された多くの選手がたどった道と同じように、単年の輝きが長く続く、あるいは輝きが年々増していくことはなかった。

 そして今年。17年の20発からたった4年しか経っていないにもかかわらず、今季の阪神で生え抜きの和製大砲といえば、誰もがルーキーの佐藤輝明と、昨年28本塁打の大山悠輔(今季の不振についてはまた別稿にて)を思い浮かべるようになった。中谷はまだ28歳で、二軍で必死に汗を流しているのだが、その存在感は新しい波に打ち消されつつある。

 つくづく厳しい世界だな、と思う。わずか4年前、中谷は期待の和製大砲の一番手だった。大山が入団してきたとき、これで「虎のON砲」が誕生する、なんて色めき立ったこともあった。だけど、ここ数年の中谷からは、これまでの阪神で繰り返されてきた「伸び悩みの歴史」しか感じられない。今年の阪神の外野陣を見ていると、そこに中谷の入る余地がないことはあきらかだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド