テニス女子国別対抗戦・杉山愛新監督に課せられた「唯一にして最大の使命」
テニスの女子国別対抗戦ビリー・ジーン・キング・カップの日本代表監督に杉山愛氏(47)が就任。日本テニス協会が発表した。任期は4年。今年12月の国内合宿から本格始動するという。
国別対抗のチーム戦とはいっても、プロテニス選手は個人で動くのが基本スタイル。コーチやスタッフは選手がおのおので手配する。テニスにおける「代表監督」とは何をするのか?
「監督とはいっても、技術指導といったことはしません。選手を選ぶのも協会側です」と言うのはスポーツライターの武田薫氏。では杉山新監督の役割とは一体?
「杉山監督の最大の仕事は大坂なおみを出場させること。国別対抗戦は近年、注目度も薄れ、日本国内では大坂以外の選手の知名度は非常に低く、日本協会は国別対抗戦の話題が欲しい。それに必要不可欠なのは、(2020年2月を最後に国別対抗戦から離れている)大坂の存在。その大坂を口説き落とそうにも、協会の理事に就任した伊達公子氏の他に適任者がいない。杉山監督は人当たりの良さと打たれ強さを買われて大坂出場の交渉役として抜擢されたのではないか。これまで杉山監督と協会の関係は必ずしも良好とは言えなかったが、杉山監督は知名度も話題性もあり、大坂出場の糸口になる。協会は背に腹は代えられない、というのが本音でしょう」