著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

連載最終回に思うこと 阪神には「中途半端な8年間」に終止符を打ってほしい

公開日: 更新日:

 しかし、実際の藤浪は翌年から極端な不振に陥り、金本監督時代のドラフト1位である大山悠輔は悪くはないが良くもないといった、なんとも微妙な感じの中軸打者になった。金本監督の後任を務めた矢野燿大監督時代にドラフト1位で入団した佐藤輝明もしかり。その長距離砲としての才能には誰もが惚れ惚れするものの、まだまだ完全開花には至っていない。

 とはいえ、藤浪低迷の代わりに青柳晃洋というドラフト下位からの叩き上げエースが出てきたのは驚くべき喜びで、他にも投手については次から次へと楽しみな逸材が出現。藤川球児みたいなリリーフ投手はもう当分出てこないだろうと思っていたけど、そこにも湯浅京己や浜地真澄といった将来楽しみな若手リリーバーが現れたから、これはもううれしい限りだ。

 本連載開始から8シーズンが経過し、阪神はその間に優勝こそなかったものの、暗黒時代とは言えないような半端な成績を残し続け、エースは育ったが、4番は育たないという、これまた半端なチーム状態を維持している。正直、そろそろスカッとしたい。05年の優勝から来年で18年となり、1985年と03年の優勝間隔と同じになった。来年優勝しなければ、あの期間よりも長くなるのかと思うとゾッとする。

 突然だが、この連載は本号で終了する。連載中に阪神優勝がなかったのは痛恨の極みだが、第2次岡田阪神の幕開けを市井の虎党として気楽に見られるのはもしや僥倖かもしれない。岡田監督ならこの中途半端な8年に終止符を打ってくれると信じて、本連載の総括とさせていただきたい。(おわり)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末