井岡一翔が大麻成分検出めぐりJBCに憤り…2021年正月“冷蔵庫おしっこ保管騒動”の因縁再び
■検体の保管場所が一職員の自宅冷蔵庫
しかし捜査が進むと、驚きの事実が発覚した。JBCは本来なら採取した検体を国際基準にのっとり、「温度変化のような要因による検体の劣化のおそれを最小化する方法」で「可能な限り早急に」検査機関へ搬送すべきはずだった。ところが、あろうことかJBCは試合から正月の5日間、一職員の自宅冷蔵庫に検体を保管させていた。当時はコロナ禍が猛威を振るい、緊急事態宣言が発令されるか否かという状況だったが、職員宅の冷蔵庫内こそが“緊急事態”だったのだ。
結果的に尿が劣化。検査時に検出された極微量の禁止物質は「すべて腐敗進行によるもの」(鑑定済み)と認められ、JBCは全面的に非を認め、謝罪することになった。
「世界の大会で10年くらい戦ってきて、ドーピング検査で尿を出すことは慣れています。その後、どのように保管されているかは信頼するしかないと思ってやってきた。だけど今回の件でこのことを知って、驚いたというか、唖然というか、それがドーピングを調べる流れなのかとすごくビックリしました」(当時の井岡)