大谷翔平を待つ前代未聞の「四球禍」 56発ペースで後半戦突入も“ジャッジ超え”に数々の障害
メジャートップの32本塁打で前半戦を折り返した大谷翔平(29)。
昨季、ヤンキース・ジャッジが更新したア・リーグシーズン最多本塁打62本超えを予想する米メディアも少なくない。本塁打はシーズン換算で56発ペースながら、昨季のジャッジ(前半戦33本塁打)とペースがほぼ一緒なだけに、大谷が後半戦も一発を量産すれば、記録更新は決して不可能ではないというわけだ。
しかし、大谷が後半戦、ジャッジ並みに打ちまくれる保証はない。大谷は投打の二刀流をこなしているだけに、後半戦の本塁打量産には疲労の蓄積などフィジカルの問題に加え、対戦相手にも左右されるからだ。
実際、後半戦は大谷にとって不利な状況が重なっている。主砲トラウトが左手有鉤骨骨折の手術を受けて長期離脱を強いられたことで、相手バッテリーから勝負を避けられるケースが増えるのは確実だ。
開幕から一発を量産し続けた21年はトラウトが健在だった4月1日から5月17日までの163打席で四球はわずか8個、申告敬遠は0で、四球率4.9%だった。が、主砲が右ふくらはぎを痛めて離脱した5月18日以降は、476打席で四球88、申告敬遠20で四球率18.49%と激増した。昨季、トラウトが左胸郭の炎症で戦列を離れている間も四球率は13.4%と高かった。