阪神&オリックス優勝記念パレードで府職員”招集”1500人 吉村府知事に反発する労組の言い分
警備などの専門スキルがない府職員で安全を確保できるのか
府職員労組が吉村知事に申し入れを行った理由について改めて同組合に問い合わせると、執行委員長の小松康則氏はこう言った。
「今回の募集の通知は、一般的な業務を指示する連絡ルートを通して、勤務時間中に通知されたものです。これではボランティアであるはずなのに、業務であると思われかねません。また、大阪府には職員の人事評価制度があります。ボランティアが集まらず、評価が落ちることを恐れた上司が、ボランティアを部下に強制してしまうといったことも防がなければなりません。そもそも、1500人もの人員をボランティアでまかなおうとするのは、乱暴ではないでしょうか。大阪府では多くの現場で欠員が生じていて、以前から改善を訴えている。それなのに、せっかくの休日をつぶして無償でボランティアになれというのは違うと思います」
安全上の問題も指摘する。
「とにかく私たちが懸念しているのは安全面。パレードは熱狂的なファンの人も来ることが予想されるのに、対応するのはスキルのない府の職員です。韓国の梨泰院(イテウォン)で起きた雑踏事故や、過去には明石市の花火大会の歩道橋事故などもありますし、これで安全は確保できるのでしょうか」(前出の小松氏)
ボランティアの募集は10月31日に締め切られる。はたして、組合の声は吉村知事に届くのか。