「東京裁判」4時間37分に凝縮された日本人全員の“十字架”

公開日: 更新日:

 とはいえ、池上彰のような教科書的解説に終わらず、戦争犯罪は厳しく断罪する。南京事件で中国人が生き埋めにされる映像とともに、こうした虐殺を「日本軍隊の組織の中に根深く育まれた非人間性の表れであり、日本人が永遠に背負わねばならない十字架なのである」と断じる。兵士の暴走にとどまらず、日本人全員が自覚するべき罪悪というのだ。その通りだろう。

 法廷では元陸軍少将の田中隆吉がかつての上官らの悪事を暴露。真珠湾攻撃が奇襲だったと主張する元外務大臣・東郷茂徳を嶋田繁太郎(元海軍大臣)が罵る。キーナン主席検事は天皇の責任問題をうやむやにするため東条を尋問するが、打ち合わせ不足なのか東条はトンチンカンな返答。逆に天皇を不利にしてしまう。笑える場面だ。

 戦争は老人が決定して中年が指揮を執り、若者が殺される野蛮な行為。この法廷にずらりと並んだ爺さんどもの顔は、どれもこれも薄汚い。

(森田健司)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  3. 3

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  4. 4

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 5

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  1. 6

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  2. 7

    フジテレビ「中居正広氏に巨額賠償請求」あるか? 「守秘義務解除拒否」でウソ露呈

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    Kōki,『女神降臨』大苦戦も“演技”は好評! 静香ママの戦略ミスは「女優でデビューさせなかった」こと

  5. 10

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ