骨粗鬆症の椎体骨折が楽に治る「経皮的後弯矯正術」

公開日: 更新日:

「バルーンによって肺塞栓症のリスクは従来の方法よりかなり減りました。致死的な合併症を減らせた意味は大きく、保険適用につながったのです」

 骨セメントの最大のメリットは、すぐに固まることだ。つまり椎体骨折の痛みがすぐに治まる。全身麻酔で手術は行われるが、術後、麻酔が覚めた頃には、骨セメントは固まっている。痛みで歩けなかった患者が、退院時には歩いて帰れる。

 外科的治療なので入院は必要であるものの、大きく背中を切るわけではないので体への負担は小さい。手術前日に入院し、術後は1~2日様子を見るので、2泊3日あるいは3泊4日で行われる。

「肺塞栓症に加えて、合併症としては、骨セメントを入れた部分と、そうでない部分の骨の硬さが違うことで起こる『隣接骨折』があります。しかし、十分な管理下で治療が行われるので、隣接骨折に迅速に対応でき、大事にはなりません」

 経皮的後弯矯正術は施設と医師どちらも認定を受けたところでしか行われていないが、2013年1月時点で300施設強にまで上っている。適応は、「保存療法で痛みが改善しない場合」となる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”