ポリープ抑制効果も 「糖尿病薬」が大腸がん予防を変える

公開日: 更新日:

 がんの罹患数第1位の大腸がんを今後、予防できるようになるかもしれない。横浜市立大学医学研究科消化器病学の中島淳教授らが研究結果をまとめ、英医学誌「ランセットオンコロジー」に発表した。研究チームの日暮琢磨助教に聞いた。

 現在、がんの予防として確立されているものは、胃がんのピロリ菌除去治療、子宮頚がんのワクチン投与、肝臓がんの肝炎ウイルスの除去などだ。

 しかし、予防できるがんは非常に限られている。そのため、がんについて力が注がれているのは、早期発見、早期治療、そして新たな治療法の確立だ。ところが最近、大腸がん予防につながる研究結果が発表された。

糖尿病の治療薬『メトホルミン』が大腸ポリープの発生を抑制することが明らかになったのです」

 メトホルミンは第2次世界大戦前からある古い薬だ。ヨーロッパでは糖尿病治療の第1選択薬で、日本でも広く使用されている。このメトホルミンを用いている糖尿病患者は、大腸がん、膵がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がんなどが少ないという指摘はかなり前からあり、解明する研究も実施されている。その中で、日暮助教らは大腸がん予防の作用に着目した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり