40歳以上のドライバー要注意 緑内障に“無自覚”のリスク
「視野の下方が欠けていれば左右の飛び出しを見落としやすく、上方が欠けていれば信号を見落としやすくなると言われています」
■定期的に眼底検査や視野検査を
問題は緑内障を患っている人の多くが、自身の視野の異常に気づいていないことだ。
「40歳以上では20人に1人が緑内障といわれていますが、多くの人が無自覚で治療していません。健康診断では視力や眼圧、眼底検査が主で、視野検査はほとんど行われていないからです」(清澤院長)
かつて東京慈恵会医大の眼科教室が通常の健康診断に視野検査を追加したところ、約1万5000人の受診者のうち、健康診断では見逃されてきた緑内障患者が167人いたと報告している。
「患者さんが緑内障を自覚しない理由のひとつに緑内障のイメージが誤って伝わっていることが挙げられます。新聞や雑誌の記事では緑内障になると、視野が欠けた部分が真っ黒になるイメージの写真が掲載されます。しかし、実際はフィールドインといって、見えなくなったところは周りの情報で埋めてしまって、違和感を感じないのです」(清澤院長)