孤独<9>現役世代の「孤独感尺度」平均は男女とも37~40点
孤独感といっても個人的な感覚ですから、共通の基準がないと医学的な評価ができません。そこで現在は「UCLA孤独感尺度(第3版)」と呼ばれる手法が、世界標準として使われています。
〈表〉に示した20項目に対し、「決して思わない」から「常にそう思う」のどれかを選択し、数字の合計(点数)を計算します。そして点数が大きいほど、孤独感が強いと判断するのです。
「何点以上なら孤独」という線引きはありませんが、現役世代では男女とも平均37点から40点程度であることが分かっています。それより大きく高い人は、少し自分を改めるべきかもしれません。
また加齢とともに平均点が上がる傾向が見られます。ある地域の65歳以上1000人(男女比1対1)を対象にした調査(日本地域看護学会誌:2012年)では、前期高齢者(65~74歳)が41.7点、後期高齢者(75歳以上)が42.9点でした。性別では男性のほうが女性より平均3.4点、家族構成では1人暮らしが配偶者や子供と同居している人より平均2点ほど高くなっています。