妊婦の約10%が該当 「妊娠糖尿病」の怖さと予防法を知る

公開日: 更新日:

「妊娠糖尿病が『妊娠高血圧症候群』という合併症を母体に引き起こすと、頭痛、目まい、胃痛、吐き気などの症状が表れます。重篤化すると、肝機能や腎機能の障害、脳出血、血が止まりにくくなるといった妊娠中毒症と呼ばれる病態を招くこともある。流産や早産のリスクもアップしますし、出産後にそのまま糖尿病になってしまうケースもあります」

 胎児にも影響が及ぶ。過剰に発育して4000グラム以上ある巨大児となり、自然分娩が困難になったり、逆に十分に育たずに子宮内発育遅延になったり、先天奇形が起こりやすくなる。十分な注意が必要なのだ。

 妊娠糖尿病の診断は、血糖値を測定して①空腹時血糖値92㎎/デシリットル以上、ブドウ糖負荷試験(75グラムのブドウ糖を飲用)を行って②1時間後の血糖値180㎎/デシリットル以上③2時間後の血糖値153㎎/デシリットル以上。この3つのうち、1つでも当てはまれば妊娠糖尿病と診断される。

 妊娠糖尿病になりやすい人もいる。

「妊娠前から実は糖尿病予備群に該当している人は、妊娠をきっかけに妊娠糖尿病になりやすいといえます。また、BMIが25以上あるような肥満、糖尿病の家族歴、35歳以上の高齢出産、原因不明の流産、早産、死産の経験などもリスクファクターになります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北