メスを入れるのが嫌だった 村上弘明さん大腸がん振り返る
「私だったら切るね」
医師との話し合いのとき、カミサンに先にそう言われてしまったものだから、引くに引けなくなって仕方なく腹腔鏡手術で大腸を切ることになりました。でも、本当は内視鏡でポリープを取るだけで済ませてもらいたかったんです。カミサンは帝王切開を4回もやっているから(笑い)。もしも、あの場にカミサンがいなかったら、ずっと内視鏡でのポリープ切除にこだわり続けたと思います。それくらい体にメスが入るのは嫌だったんです。
「大腸がん」の手術をしたのは去年5月22日のこと。その3カ月前に告知されていましたが、「ドラマの撮影終了を待っても問題ない」ということで、5月のタイミングになりました。
それくらい“ひょっとしたらがん化しているかもしれない”という段階のポリープでした。主治医は「ステージゼロですから、そんなに深刻な顔をしないで大丈夫です」と言うんですけど、「それなら手術しないでよ」って内心叫んでいました(笑い)。
そもそもの始まりは、50歳を過ぎた頃から人間ドックを受け始めたことです。それもカミサンの助言で仕方なく……。ボクは病気知らずで常日頃から運動もまめにやるタイプなので、自分では「健康診断なんて必要ない」と思っていました。