見た目の「若返り」が健康長寿に大きくつながる
いまの日本では、ベトナムで手術した患者さんと同年代の70歳前後の方の多くは実年齢よりも若く見えます。
もちろんそうでない方もいらっしゃいますが、昔に比べて“見た目が若い人”が増えた印象です。ベトナムをはじめとした諸外国と比べ、日本の高齢者が若く見える一因は「行動」にあると考えられます。
近年の日本では独居世帯が増えていることもあり、高齢者でも自立が求められます。社会の状況によって自立させられているということは、行動しているということです。生活していくためには、とにかく自分から外に出て歩かなければなりません。すると、知らず知らずのうちに世の中の流行を取り込むことにつながります。ファッションでも食べ物でも書物でも音楽でも映像でも、何年かに1サイクルで動いているものを肌で感じて、自分の中で消化する作業が行われます。
これを繰り返していると、ある時点で見た目が2~3歳くらい若返ってきます。新しいものを受け入れると気持ちの刺激になります。外を出歩き、コミュニケーションをとり、食べ物を含めた生活習慣を時代に合わせることが若返りにつながり、健康維持にいちばん役立つのです。