「血液サラサラ」心筋梗塞予防にどこまで関係しているのか
冬は血管が縮み、血液が固まりやすくなる季節です。実際、血の塊(血栓)ができて動脈を塞いでしまい、脳梗塞や心筋梗塞などの病気が増えます。納豆やタマネギなど血液を「サラサラ」にするといわれる食べ物は、これらの病気の予防に良いといわれています。
俗にいう「血液サラサラ」とは、健康的な血液がよどみなく流れるイメージを表現したものです。人工の毛細血管に流れる血液の成分を拡大観察できる機器(MC―FAN)を使って観察し、円滑に流れる血液を「サラサラ血液」、そうでない血液を「ドロドロ血液」と呼んだものです。生活習慣病や動脈硬化症があると血液はドロドロになるといわれ、「サラサラ」の食品を食べると改善するといわれています。
しかし、この「サラサラ」は血球を人工毛細血管に流して速度を測定したもので、冠動脈や脳・末梢動脈などの中程度の血管で血栓ができる状態を調べているわけではありません。
これで分かる血液ドロドロの状態で、本当に心臓血管病に関わる動脈や静脈に血栓ができやすくなるのでしょうか?