大豆食品摂取と死亡リスクが論文に 納豆で長生きは本当?
大豆は植物性食品の中でもタンパク質が豊富で「畑の肉」などと呼ばれることもあります。豆腐や味噌、納豆など、大豆は日本人の食卓に欠かせない食材のひとつですよね。大豆はタンパク質のほかにも、食物繊維やミネラル、イソフラボンなどの成分を豊富に含み、健康に良いイメージがあります。
そんな中、大豆食品の摂取状況と死亡リスクの関連を検討した研究論文が、英国医師会誌の2020年1月号に掲載されました。
この研究では、45~74歳の日本人9万2915人(男性4万2750人)が対象となりました。研究参加者は、アンケート調査の結果に基づき、大豆食品の摂取量に応じて5つのグループに分けられ、死亡リスクとの関連性が検討されています。なお、研究結果に影響しうる年齢、喫煙・飲酒状況、糖尿病の病歴などの因子で統計的に補正をして解析をしています。
平均で14・8年にわたる追跡調査の結果、男女ともに、大豆食品の摂取量と死亡のリスクに明確な関連性を認めませんでした。ただし、発酵大豆食品(納豆・味噌)について解析をしたところ、最も摂取量の少ない人と比べて、最も摂取量が多い人では、男性で10%、女性で11%、それぞれ統計学的にも有意に死亡リスクが低下しました。