便秘を招く生活習慣が突然死するリスクをアップさせる
人間の腸内に100兆個ほど存在している腸内細菌が心臓疾患の発症に関係していることを前回お話ししました。腸内環境が悪化して腸内細菌のバランスが崩れると、動脈硬化を促進してしまうのです。
食生活のアンバランスさが続くと、高血糖、高血圧、高コレステロール、肥満といった心臓疾患のリスク因子である生活習慣病につながり、便通異常も招きます。
つまり、排泄が不安定で便秘がある人は心臓疾患を発症するリスクが高くなってしまうといえます。
まだ確かなエビデンス(科学的根拠)があるとはいえませんが、海外では「便秘の重症度が上がれば上がるほど心血管イベントが増える」という報告があります。日本でも、便秘の期間がどれくらい長く続くと、心臓疾患がどのくらいの割合で増えるのかといった研究報告がこれから出てくるでしょう。
便通異常には、食べ物が大きく関係しています。いわゆるドカ食いや偏った食生活は肥満のもとである内臓脂肪を増やしてメタボを増強するだけでなく、腸内細菌のバランスを崩して腸内環境を悪化させます。また、ダイエットと称し食生活を不安定にするのは排泄を不安定にすることでもあります。腸内細菌のバランスを考えると良いとは言えません。