著者のコラム一覧
松生恒夫医学博士

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

新アルバム発表 ポールの衰えない意欲は食生活と深い関係が

公開日: 更新日:

 ポール・マッカートニーの音楽活動への意欲は衰えることを知りません。昨年12月、コロナ禍の影響下にある英国で「マッカートニーⅢ」をリリースしました。予定されていたヨーロッパツアーがコロナによって中止になった昨年6月以降、時間ができたことで、このアルバムの制作が可能になったようです。ご存じのように、英国では一時、ロックダウン(都市封鎖)体制が敷かれました。英国において、コロナによる死者、感染者の数はともに日本以上です。

「僕の農場で家族と一緒にロックダウン生活を送っていた。毎日、自分のスタジオに通った」

 ポールはアルバムのライナーノート(解説文)の中でそう語っています。アニメーションの音楽に手を加える仕事を終えた後、次は何をしようかと考えた彼は、何年にもわたってやりかけていたものの、途中で終わってしまっていた曲作りに本格的にチャレンジします。

「もともと書きためてあった楽譜でレコーディングを始めて、だんだんと手を加えていった」そうです。

 そんな日々、ポールは仕事を終えて自宅に戻ると、写真家である次女のメアリー一家の姿がありました。4人の孫と過ごせることを「何と幸せなんだろう」と語っています。もちろんこのアルバムは、コロナ禍やロックダウン生活がモチーフになっているわけではありませんが、やはりビートルズを彷彿させるフレーズが随所に感じられ、コロナ禍にある全世界の人々を元気づけてくれる一枚だと感じました。

 こうしたポールの精力的な生き方は、彼の食生活と深い関係があると私は確信しています。

 マッカートニー家は、ポールをはじめ亡くなった元妻のリンダ、その長女のステラ、次女メアリーも菜食主義者になりました。特にメアリーは食に関する著作もあり、食についての関心も高い女性です。姉でファッションデザイナーのステラとともに「Meat Free Monday」(月曜日は肉を食べない)の活動にも参加しています。

 ロックダウンをはじめ行動の制限によって、人々は強い閉塞感を味わいますが、こうした環境下では、ストレスによっていわゆる「ロックダウン・シンドローム」に陥る人が少なくありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ