インフルワクチンに比べ副反応の割合が10倍高いのはなぜ?
日本が皮下注射を原則としているのは、1970年代に筋肉注射が原因で、大腿四頭筋拘縮症の患者が約3600人報告されたからだ。
【Q】インフルエンザに比べて有効性は?
【A】ファイザー社の「mRNAワクチン」は90%以上、モデルナ社は同ワクチンの有効性は94%と公表。アストラゼネカの「ウイルスベクターワクチン」は82%と少し低い作用。インフルエンザワクチンに比べて極めて優秀な効果だという。
「インフルエンザワクチンよりも重症化を防ぐ可能性は高いと考えています。インフルエンザワクチンは、mRNAワクチンのように細胞内で病原体タンパクを人工的に作り出すワクチンと違い、完全に殺してしまったウイルスで抗体を作る不活化ワクチンです。A型、香港型、ロシア型などは変異も激しいので、接種しても有効性はせいぜい4、5割とされています。個人的には、インフルエンザワクチンを接種するくらいなら、新型コロナワクチンを接種するほうが意味があると考えています」
最新のキングス・カレッジ・ロンドンの研究では、英国の国民保健サービス(NHS)を通じてワクチンを接種した人の3人に1人が何らかの軽い副反応があったという。また、副反応を感じた割合は、3週間後に行われる2回目の接種のほうが高かったとしている。