ジャングルでの孤独な潜伏生活を支えた素朴な宗教心とは
グアム島に入ってすぐに仲間のほとんどの兵士は無残に殺され、その後ひとり潜伏して、28年間もの長い間生きてきた。相談相手もいない孤独な中で、それを支えた「素朴な宗教心」とは、どんなものだったのでしょうか。本人しか分からないことなのかもしれませんが、しかし、彼が生きていくための術のひとつだったようなのです。
私たちは、大岡昇平の小説「野火」や、映画「ビルマの竪琴」などで、戦争中のジャングルでの生活を知ることができます。大変な、悲惨な、想像を絶する毎日です。
クリスチャンとして知られるドイツの哲学者、アルフォンス・デーケン先生は、「キューブラー・ロスの“死の受容5段階”の後には、神のもとに行ける希望がある」と話されました。また、肺がんを患った先輩のM先生は真宗信者ですが、がんの再発の不安と死の恐怖が去来する中で「いつも如来様と一緒の思いで心が安らぐ」と話されたことがありました。