篠山紀信さんも坂田利夫さんに続き…27年間で8.3倍増の「老衰」とは穏やかな最期なのか?

公開日: 更新日:

 毎年200人以上の自宅看取りを行う、「しろひげ在宅診療所」(東京都江戸川区)の山中光茂院長が言う。

「老衰のほぼ9割は世間のイメージ通りの『穏やかな死』です。ただし、老衰であっても苦しむ場合があります。それは自然死に向かう最期の段階で、それに逆らうかのような不必要な治療を施すケースです。具体的には『食べられないのはかわいそう』と、無理に食べさせて誤嚥肺炎を引き起こす場合です。ほかにも、『せめて水だけでも……』と過剰に水分を取らせたり、不必要な点滴をしたりして心臓に負担をかけさせたり、腹水を増やしたり、痰がらみが続くなど、患者さんに余計な苦しみを負わせる場合があるのです」

 穏やかな死とは「枯れるような死」をいう。実際、人は最期が近づくと、一見、意識状態が良好であっても、食べられなくなる。そこから、2週間から1カ月で看取りを迎えることが多いと山中院長は言う。

 末期のがん患者の場合でも、抗がん剤などの副作用や激痛で食べられないケースを除くと、自然と食事と水分が取れなくなって徐々に意識が弱くなり、傾眠傾向が続いて最期の時を迎える。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり