糖尿病患者はどんな靴を履くのがいいのでしょうか?
靴を履く際は、椅子に座り靴ひもを緩めた状態で足を入れ、かかとをトントンと地面に当てて、かかとにフィットさせましょう。その状態を保ちながらつま先側はひもを緩めにし、足首側はしっかりと結んで固定してください。
ただ、足の変形で靴がきつかったり、充血やタコなどができる兆候がある場合には、オーダーメードのインソールや補装具の作成が必要になるので、外来で頻繁に状態を診てもらってください。
さらに、神経障害がある方が靴下をはかずに裸足の状態で歩くと思わぬケガを招きます。実際、糖尿病の患者さんで「足をケガしたけど、その部位を見るのが怖い……」と1カ月間放置し、受診された方がいました。外来で足を診ると、なんと、足の中から大量のウジが湧き出てきたのです。ウジはハエと同様に不衛生な環境を好むので、治療せず放置していた傷に湧いてしまったのです。
ケガや感染を防ぐためにも、靴下は必ずはき、なるべく厚手のものを選び、毎日取り換えてください。また、つま先やかかとに縫い目がある一般的な靴下をはくと、皮膚と擦れて簡単に傷ができます。縫い目がないものを選ぶか、縫い目があっても裏返してはくようにしてください。縫い目が擦れづらくなります。