池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【しいたけ】「脾」を強め胃腸の働きをよくして消化を助ける

公開日: 更新日:

 梅雨どきに気を付けたいのが「感染性胃腸炎」。気温や湿度が高く、細菌が増加しやすいため、細菌性の胃腸炎を引き起こしやすくなります。サルモネラ、病原性大腸菌、腸炎ビブリオなどの細菌が原因となって、腹痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状が現れ、数日から1週間程度続きます。

 悪化すると吐血や下血を生じる場合もあります。シニアの場合、脱水症状を起こしたり、吐いたものを誤嚥して肺炎になるリスクも高いため、とくに注意が必要です。

 まずは、そもそも細菌感染を防ぐことが大切です。手洗いをはじめ、調理の際には洗浄、加熱、熱湯による消毒を徹底して心がけましょう。もしも感染し発症してしまった場合は十分な水分補給を行い、安静を心がけたうえで食養生で回復を図りましょう。

 中医学では、細菌感染によって消化をつかさどる臓器「脾」がダメージを受けることで、表裏一体の関係にある「胃」に影響を及ぼし不調が起きると考えます。とりわけ梅雨は脾の働きが落ちる季節です。脾は湿気に弱く、高温多湿の地に住む日本人は脾がウイークポイント。そもそも、胃腸炎になりやすい季節なのです。

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