足先の「冷え」から病気が見つかるケースはあるのか?
急激に冷え込むこの季節、「足先の冷え」に悩まされる人は多いでしょう。その大きな原因とされるのが、血流の低下です。
本来、血液は心臓のポンプ機能によって全身の器官や組織を循環しています。ところが足は心臓から最も離れた位置にあり、ほかの部位に比べて血液の巡りが悪くなりやすい。
しかも、座りっぱなしなどでふくらはぎの筋肉が衰えると、血液を心臓に送り戻すポンプ機能が十分に発揮されません。下半身の血流が停滞すると、足がむくんで冷えを起こす原因の一つになります。
ほかにも、急激な気温の変化による冷えもあります。寒い場所を訪れると鼻がキンキンに冷えるのと同じく、一時的に血管が異常収縮する「攣縮」が起こると、皮膚の表面に張り巡らされる毛細血管の血行が悪くなり、末端が冷たくなるのです。
一方で単なる“冷え性”だと思っていたら、背後に重大な病気が隠れているケースも少なくありません。その一つが「閉塞性動脈硬化症(ASO)」です。
動脈硬化の進行によって末梢の血管が詰まったり、血流が悪くなる病気で、手足のしびれや冷えのほか、歩くと足に痛みやしびれが現れ、休み休みでないと歩けない「間欠性跛行」が現れます。