【能登地震現地ルポ】孤立状態にあった限界集落の悲惨すぎる現状…住民全員避難で廃村状態
地震があった当時の状況を、河内町会長の井平秀一さん(65)はこう話す。
■「この集落はもうなくなる」
「集落では10人ほど生活していました。その地域にある古民家を利用したカフェが比較的被害が少なかったので、最初の数日間はそこに身を寄せ、残っていた食料で食いつないだ。孤立状態が解消してからは全員が村を出ました。避難先は子供のところや金沢の親戚の家など、おおよそ見当はつくが、正確なことは分からないし、住民はみんな高齢者で、あんな被害状況じゃとても戻ってこれない。この集落はもうなくなる運命でしょう」
「生まれ育った場所でまた暮らしたい」という避難者の願いはかなうのか。
(取材・文=橋本悠太、橋爪健太/日刊ゲンダイ)