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内田順三前巨人巡回打撃コーチ

1947年9月10日、静岡県生まれ。東海大一高から駒大。13年間の現役生活はヤクルト、日本ハム、広島で主に外野手としてプレー。計950試合出場で打率・252、25本塁打。82年に現役引退、翌83年に指導者に転身。広島、巨人で打撃コーチ、二軍監督などを歴任し、多くのタイトルホルダーを育てた。昨年限りで巡回打撃コーチだった巨人を退団。今季は社会人野球のJR東日本で外部コーチを務める。近著に本誌での連載を加筆、再編集した「打てる、伸びる!逆転の育成法 」(廣済堂出版)がある。

(33)深夜のコンビニ駐車場…私の前でベンツが急ブレーキで止まった

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「パイロットになりたい」「新幹線の運転士になりたい」「バスの運転士になりたい」などという子どもはいるが、「タクシーの運転士になりたい」という子どもの話を、私は聞いたことがない。パイロット、新幹線の運転士と幼い子どもが言えば、「そう、それはいいね」と親も笑って答えるだろうが、もし子どもの夢が「タクシードライバー」だったら、そうはいかない。たとえ幼い子のたわいもない夢だったとしても、ほとんどの親は「やめておいたほうがいい」と言いたくなるに違いない。

 なぜなら、タクシードライバーが決して恵まれた職業ではないことを知っているからだ。勤務時間は過酷、給料は歩合制、ボーナス、退職金はないに等しい、煩わしい接客、ときに身の危険も伴うとなれば、親として子どもにはすすめられないのは当然のことだ。現在はともかくとして、ひと昔、ふた昔前のタクシードライバーのなかには、人品、人柄にクエスチョンマークの付く人物が少なくなかったことも無関係ではないだろう。

 なりたくてなる職業でないことは、いまも昔も変わらない。人手不足は日常的で、たとえば20年ほど前、私が勤務していた会社でも、ドライバー志望者を紹介すると5万円が紹介者に支給されていたことがある。さらに正社員登用となるとさらに5万円、計10万円が支給された。多くのタクシー会社も同じように人集めをしていた。

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