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内田順三前巨人巡回打撃コーチ

1947年9月10日、静岡県生まれ。東海大一高から駒大。13年間の現役生活はヤクルト、日本ハム、広島で主に外野手としてプレー。計950試合出場で打率・252、25本塁打。82年に現役引退、翌83年に指導者に転身。広島、巨人で打撃コーチ、二軍監督などを歴任し、多くのタイトルホルダーを育てた。昨年限りで巡回打撃コーチだった巨人を退団。今季は社会人野球のJR東日本で外部コーチを務める。近著に本誌での連載を加筆、再編集した「打てる、伸びる!逆転の育成法 」(廣済堂出版)がある。

(33)深夜のコンビニ駐車場…私の前でベンツが急ブレーキで止まった

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 ところが「どうも」とその男が会釈する。私がキョトンとしていると「しばらくです、内田さん。稼げてますか」とサングラスをとりながら親しげに話しかけてくる。なんと男は、かつて同じ営業所にいた後輩だった。事情を理解した私は「なにが稼げてますかだ、脅かさないでよ。初めからサングラスはずせ」と言い返した。さらにホッとして、「いま、何しているの?」と聞いた。「姉が近くでスナックやってるんで、その手伝いをしてるんですよ」と人懐っこい声で答えた。

 彼は“渡り鳥”の一人だったが、いまは定住の“巣”を見つけたようだ。別れしな、私は「その格好で店にいれば立派な用心棒だ」とちゃかしながらエールを送った。

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