裏金処分の線引き「500万円」が裏目…大荒れ自民党が3つに“分裂”、怒りの矛先が岸田首相に
「全員、処罰すべき」と無派閥議員
揉めているのは裏金議員だけじゃない。裏金とは無関係の議員も、彼らなりの事情で怒っている。無派閥の青山繁晴参院議員は2日、フジテレビの取材に「処分を免れた人が次の選挙で主権者に説明できるんですか。『わたしは正しい』とはまさか言えないでしょう」と、“処分ナシ”の議員が出ることに憤っていた。
無所属の中堅議員はこう言う。
「総理の基準はよく理解できませんね。500万円で線を引いたら、499万円だった議員はおとがめなしでしょ。それでいいんですか。国民からしたら、10万円だろうと500万円だろうと不記載に変わりはない。全員、処分すべきですよ。私は裏金なんか関係ないのに、地元に帰るとお叱りを受けます。サッサと厳しい処分を下してもらわないと困りますよ。総理の対応は中途半端で遅い。まあ、いつものことですがね」
「裏金が多かった議員」と「少なかった議員」「無関係だった議員」で党内は3分裂。このままでは、岸田首相への反乱が起きかねない。
「全員処分してしまえば党内の猛反発は免れない。かといって、裏金が多い議員を処分しないと国民の怒りを買うのは確実です。総理としては、党内の見方と世間の見方でバランスをとって、最終的に『500万円以上』に基準を置いたようだ。苦肉の策ということです」(官邸事情通)
前出の中堅議員は「岸田総理で選挙を戦う気はない」と吐き捨てた。下手をすれば「岸田降ろし」勃発もあり得る。いよいよ立ち往生する可能性が高まってきた。