トップを「エラい」と勘違いさせる周りの媚びへつらいが自己正当化とパワハラの元凶だ
最近はある程度大所帯の演劇が行われる場合、顔合わせの時に「ハラスメント講習」を受けることが多くなった。確かに一昔前までは演出家や監督が物を投げる、「死ね」と罵倒する、なんて現場はよくあった。
さすがに最近ではそういった例は少なくなってきたが、今は自覚のないパワハラが多いそうで、「一生懸命仕事して何が悪い」と本人は気が付かない。
「部下を道具と思わない」「階級の違いはない。役割の違いがあるだけ」などと講習を受けるうち、これはまんま兵庫県知事の斎藤氏に聞かせたいと思った。
客観的に考えて、彼のパワハラはグレーではなく真っ黒で、弁解の余地はないと思うが、本人は全く責任を感じ辞める気配がない。驚くほどの自己正当化。それこそがパワハラ体質なのだが、人が何人も亡くなっているのに眉ひとつ動かさない鉄面皮には空恐ろしくなる。
そもそも「知事はエラい」と思っているのが間違いだが、実はそう思わせる周りにも問題があると思う。
神奈川県知事の黒岩氏は私の大学の後輩であり、その関係でしばらくある委員会に呼ばれて出席していた。