著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

トップを「エラい」と勘違いさせる周りの媚びへつらいが自己正当化とパワハラの元凶だ

公開日: 更新日:

 彼は温和な人間でパワハラ体質はないが、委員会では我々委員が全員テーブルにつき、それから知事が呼ばれる。知事の歩いてくる経路の箇所箇所に職員が立ち、「知事がいらっしゃいました」「知事がいらっしゃいました」と伝言していき、委員会の部屋に「いらっしゃいました」と通され、本人は「はい」と鷹揚に応えて席に着く。まるで「お殿様のおなーりー」状態だ。

 黒岩氏が悪いのではない、本人は知らないのだ。しかし毎回こうされていたら、自然とそれが当たり前になる。「私はエラい」と勘違いする人間も出てくるだろう。

 この、職員の、とくに幹部職員の媚びへつらい体質が、トップを勘違いさせ権力を振りかざす地盤をつくる。

 これは東京都知事も同じである。議会や記者会見における小池氏の立ち居振る舞いはまさに女帝のそれだ。

 関東大震災で虐殺された朝鮮人慰霊の文をなぜ出さないかと問われ、「震災の被害に遭われた皆さまへは慰霊しております」と答え「震災の被害と虐殺とは違う」と言うと、虐殺には多くの証言が残っており国会議事録にも記載があるのにもかかわらず「さまざまな研究がある」と答える。「虐殺はなかったという研究があるということか」と聞くと、笑顔で「さまざまな研究があるということです」と答えた。

「答えになってません」と記者に叫んで欲しかった。女帝の笑みに「しつこいぞ。もう聞くな」という威圧を感じ背筋が凍った。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動