ミスでクラブをボキッ 松山英樹“八つ当たり”の悪い癖再び
【三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目】
見たくないシーンだった。
7アンダー首位発進の松山英樹(24)は、この日もショットがビタビタ、ピンに絡み、7バーディー、1ボギーの66。通算13アンダーで単独首位を守ったが、醜態をさらす一幕があった。7番アイアンで打った13番(パー3=203ヤード)の第1打を左のガードバンカーに入れると、怒りに任せてクラブを地面に押し付け、シャフトをグニャリと曲げてしまったのだ。残る5ホールで7番アイアンは使えず13本のクラブでプレーした。
松山が、ミスの怒りでクラブを傷つけたのは、これが初めてではない。米ツアーで初優勝を遂げた14年6月のメモリアルトーナメント最終日の18番、ドライバーショットを右に曲げると、クラブヘッドを地面に叩きつけた。クラブは集音マイクの支柱に当たり、シャフトが真っ二つに折れた。
その時松山は「クラブに当たってしまうのが、まだ修業が足りないところ」と反省していた。
あれから約2年半……。米ツアーでの勝ち星は3勝に増えたものの、メンタル面の成長はストップしたままだ。トッププロのクラブへの八つ当たりは見ていて醜い。松山の一挙手一投足に注目しているジュニアゴルファーの中には「松山プロがやっているから」と、真似する者も出てくるかもしれない。
「(13番は)悔しくて、(クラブに)体重を乗っけた。ちょっと自分の体重が重すぎた。(今後は)あのようなことがないように、ミスしても穏やかにいきたいと思う」と言った松山。
「メジャーに最も近い日本選手」なら、「マナーそっちのけ」は許されない。