宇佐美貴史<中>「元気君が来て良い化学反応が生まれた」
17年11月のブラジルとベルギーと対戦した欧州遠征の代表招集を熱望していたが、リストから漏れた。「宇佐美はもう厳しい」。そんな評価も漏れ聞こえてきたはずだ。 それでも「ピッチ内ではサッカーだけを考え、ピッチ外のところでは家族や子どものことだけ。2本柱を分けて集中しています」とブレることなく、ただひたすら前だけを向き続けた。
リーグ後半戦が再開される直前の今年1月末に大きな転機があった。
1学年上で年代別の代表時代から何度も一緒にプレーした日本代表FW原口元気が、ドイツ1部ベルリンから移籍。お互いの長所、やりたいことを理解し合える原口の加入は、宇佐美にとって大きな追い風となった。
親日家のフンケル監督は、2人を左右のサイドアタッカーとして同時起用。宇佐美自身は「元気君が来たことでいろんな(良い)化学変化が生まれた」と実感している。
原口<元気>の頭文字のG。宇佐美<貴史>のT。2人が、持ち前のスピーディーな攻撃を見せることから「ジャパンGT(元気&貴史)」という異名もある。GTコンビの相乗効果でチームは首位を独走。来季1部昇格は時間の問題だ。