燕・村上4500万円更改…巨人が“理想的な選手”と皮肉るワケ
「村上君には、こう投げてこう投げてボール球で三振。あるいは、速い球で詰まらせるという攻め方のパターンのようなものがあった。こう言っちゃなんだけど、はっきりとした弱点がいくつかあるんです」
本塁打を量産し、各球団に恐れられた19歳だが、巨人投手陣はちっとも怖がっていなかったのだ。
それどころか、打率・272、10本塁打、27打点と最も相性が良かったのが広島戦というのも、巨人を喜ばせた。リーグ最下位に沈んだヤクルトだが、3連覇中だった広島には12勝13敗とほぼ互角の戦いを演じた。これは村上の働きが大きかった。
巨人のさるチーム関係者は「村上君はうちが苦手にしている広島戦で打ちまくってくれて、巨人戦では打たないから、理想的な選手ですよ」と笑う。
この日、来季は本塁打を1本打つごとに、地元の熊本地震で被災した熊本城の復旧のために一定額を寄付すると発表した。「打率3割、30本塁打、100打点を目指す。思い入れのある熊本の力になりたい」と言い切った。
ただし、優勝チームに「理想的な選手」なんて笑われているようじゃ、その価値も半減。強い球団から恐れられる打者になってこそ本物だ。